請求書CSVの取込みが失敗する原因|文字コードと列の並び
請求書CSVの取込みが失敗する原因|文字コードと列の並び

請求書のCSVをアップロードしたら、エラーが出て取り込めない。このとき最初に疑われるのはたいてい文字コードです。実際、各社のヘルプにも文字コードの指定は書かれています。

ただ、5サービスの公式ヘルプを読み比べると、止まる場所は文字コードだけではありませんでした。 大きく4つに分かれていて、しかも4つ目まで直さないと通りません。この記事では「どこで弾かれると各社が書いているか」を、公式の記述のまま並べます。

※ 内容はすべて 2026年9月1日 に各社の公式サイト・公式ヘルプで確認したものです。比較サイトやアフィリエイト記事は根拠に使っていません。

この記事は請求書メーカー(複数の請求書を1画面でまとめて編集できるツール)をつくる過程で調べたものです。

止まる場所は、大きく4つに分かれます

止まる場所中身
文字コードUTF-8かShift-JISか。BOMの有無
様式ヘッダー行、列の並び、データを書き始める行
中身取引先などがサービス側に登録されているか
行数、1枚あたりの明細数、ファイルサイズの上限

①は1回決めれば以後は同じで済みます。 毎月引っかかるのは②以降のほうです。順に見ていきます。

4つを順に確かめる

① 文字コード|各社が指定している形式

サービス公式の記述
freee請求書「Windows・Macどちらも対応した『UTF-8 with BOM』をご用意しております。」
Misoca記入用テンプレートは「WindowsのExcelで使用する方はShift-JIS版」
INVOY「使用できる文字エンコーディング方式はUTF-8とSHIFT-JISです。Excelで編集する場合は、SHIFT-JISをお使いください。」
マネーフォワード クラウド請求書サンプルCSVをダウンロードする段階で「品目の形式」と「文字コード」を選ぶ
ジョブカン見積/請求書ヘルプに文字コードの指定を確認できず

Excelで開いて編集するならShift-JIS、というのは私の意見ではなく各社が自分で書いていることです。 MisocaとINVOYは名指しでExcelに触れています。

なお「確認できず」は「指定がない」という意味ではありません。ヘルプに記事が立っていないだけ、という可能性は残ります。

② 様式|ヘッダー行と、列の並び

ここがサービスによって考え方が真逆でした。

多くのサービスは、配布されたテンプレートの形を崩さないことを求めています。

テンプレートの1行目はヘッダーとして必要なため、削除・変更はしないでください。(Misoca)

ダウンロードしたテンプレートファイルの項目名は編集せずにご利用ください。誤ったデータが作成される可能性があります。(INVOY)

INVOYはさらに、データを書き始める行まで決まっています。「2行目のサンプルを参考に3行目以降から必要事項を入力して保存する」。サンプル行を消して2行目から書くと、そこでずれます。

マネーフォワード クラウド請求書は、そもそも縦並びと横並びの2形式があり、先にどちらかを選びます。加えて「旧形式テンプレートはアップロードできません」と書かれているので、去年のファイルを使い回すと止まります。

いっぽうジョブカン見積/請求書だけは逆です。

CSVのヘッダ行の並び順が固定されていません

列を並べ替えずにそのまま取り込める、という設計です。ただし条件があって、「CSVのヘッダー名称がジョブカンの項目名称と異なる場合、取り込み時に毎回手動で項目選択が必要」とされています。列を自由にできる代わりに、毎回ひと手間が入るわけです。

③ 中身|サービス側に登録されているか

CSVの形が正しくても、書かれている取引先がサービスに登録されていなければ通りません。

取引先名称がfreeeに登録されていない場合には、エラーが発生します。(freee請求書)

INVOYも「請求書作成データを用いて請求書を作成する場合、取引先情報を事前に登録する必要がございます」とし、あわせて「請求書をCSVアップロードで作成する場合は取引先コードを必ず入力してください」と書いています。

取引先名の表記ゆれが1文字あるだけで止まります。 ここは各社の条件をCSV一括作成の手順を4サービスで比べた記事でまとめて扱っているので、そちらもあわせてご覧ください。

④ 量|上限が決まっています

サービス上限
freee請求書CSVファイル60,000行/1帳票の明細500行/ファイルサイズ100MB
ジョブカン見積/請求書一度のインポートで5,000行まで/1枚の帳票で最大300明細
INVOY「一度にアップロードできるのは50件程度」
Misoca/マネーフォワード クラウド請求書ヘルプに件数の上限を確認できず

幅がかなりあります。 freeeの60,000行に対して、INVOYは50件程度。件数が多い運用では、ここが先に効いてきます。

失敗したあと、データはどうなるか

意外と書かれていないのがここでした。取込みが失敗したとき、何も入っていないのか、途中まで入っているのかです。

freee請求書は、直して出し直す形です。

エラーメッセージが表示された場合、ファイルを修正し、再度アップロードをしてください。

ジョブカン見積/請求書は違いました。

取り込みエラーが20件を超えた時点で取り込みが中断されます。なお、中断までに取込成功したデータはそのまま登録されます

中断しても、そこまでに成功した分は登録されたまま残ります。 つまり「エラーが出た=何も入っていない」ではありません。ファイルを直してそのまま全件アップロードし直すと、先に入った分が二重になる可能性があります。

エラーが出たときは、直す前に何件入ったのかを一覧で確かめる。これが4つの確認より先にやることかもしれません。

私たちがつくっているものの話

ここからは自分たちの話なので、興味がなければ読み飛ばしてください。

この4つを整理していて思ったのは、どれもCSVという中間ファイルを経由するから発生しているということでした。文字コードも、ヘッダー行も、列の並びも、上限も、CSVを作らなければ出てきません。

そこで私たちは、取引先ごとの請求書を1画面に並べて、その場で金額や明細を直せる形にしました。中間ファイルを作らないので、取り込みが失敗するという状態そのものがありません。直したらまとめてPDFに出力します。

件数が多い場合や、元データが基幹システムにある場合は、各社のCSV取込みのほうが向いています。私たちが解こうとしているのは「10社前後・毎月金額だけが変わる」という条件の側です。

複数の請求書を、1画面でまとめて編集できるツールをつくっています

取引先ごとの請求書を1画面に並べて、その場で金額や明細を直せます。直したらまとめてPDFに出力。URLを開くだけで使えて、インストールもログインも要りません。月額はかからない買い切りで、インボイス制度の記載事項に対応したPDFを出力します。

請求書メーカーの詳細と無料デモを見る

モニター価格 10,000円(税別)・先着5名様まで/購入前に実際に触れるデモをご用意しています

この記事で参照した公式ページ(すべて2026年9月1日確認)

※ 仕様や上限は変更されることがあります。実際に取り込む前に各社の公式ページで最新の記載をご確認ください。